ブログ7年目にして、ようやく最初の年末まとめを書いた。
このブログを立ち上げた頃から、ずっと年末まとめを書きたいとは思っていた。けれど年末になっていざ書こうとすると、自分の語彙の乏しさ、記憶の薄さ、そして現実生活の貧しさばかりが気になって、「わざわざ一年分をまとめるほどのことがあるか?」と思ってしまう。
そうして毎年、頭の中でだけ構想が伸び続け、陽暦の正月から旧正月まで考えて終わる。結局、一度も書かないまま終わっていた。
でも今年は違った。(毎回半月遅れではあるものの)12本の月記があるおかげで、今回の2024年まとめは「材料が多い」と胸を張って言える。
むしろ多すぎて、どこから手を付ければいいのか分からないくらいだ(そのせいで2024年まとめが2025年2月までずれ込んだとも言う)。
考えた末、月記の構成を真似ることにした。
入力と出力:2024年に見たもの、やったこと支出:2024年の消費をざっくり振り返る- 最後に
心態の変化
入力
書籍
2024年は技術書の比率が高かった。途中参入で技術が弱いので、基礎を補う必要がある。
-
入門
-
《网络是怎样连接的》、《计算机是怎样跑起来的》、《程序是怎样跑起来的》
日本人が書いた技術書3冊。分かりやすくておすすめ。この3冊以外に《インフラエンジニアの知識と実務がこれ1冊でしっかりわかる教科書》も読んだ
でも読み終えても「読んでない」みたいな感じだった。普通。おすすめしない。
-
-
高屋建瓴
- 《人月神话》、《松本行弘的程序世界》、《软件随想录》
『人月神話』は言わずもがな。1975年出版なのに今でも古くない。
2冊目の著者、松本行弘はRubyの父。この本も面白い。
3冊目はStack Overflowの共同創業者の一人が書いた本で、文体がユーモラスで読みやすい。
この3冊はプログラミングという概念の全体像を作るのに役立つ本だと思う。全体像ができた上で個別分野を掘るほうが、たぶん効率が良い。
- 《人月神话》、《松本行弘的程序世界》、《软件随想录》
-
Python
- 《Python 工匠》
Python を学びたい(何年も)と思っていたけど、いろいろあって今年読んだPython本はこれだけ。
Python のドキュメントをめくっていたら Ptyhon Documents - Functional Programming HOWTO に出会い、関数型プログラミングを軽く紹介していた。
以前から名前は聞いていて、《松本行弘的程序世界》、《软件随想录》にも関数型の話が出てくる。どこでも吹かれてる気がする。興味が湧いた。
- 《Python 工匠》
-
JavaScript
- 《Eloquent JavaScript》
- 《MDN - JavaScript reference》
JavaScript を学びたい(これも何年も)と思っていて、今年ようやく動き出した。
Eloquent JavaScriptは読み終えたけど、後半はほぼ流し読みで、完全には理解できてない(前半も全部理解したとは言えない…)。
例えば正規表現。実際に問題に遭遇してから該当章に戻ることで、ようやく使い方や「なぜそうするか」が分かった。
それと元プログラミングと非同期。今でもこの二つをどう使うのかよく分かってない。引き続き研究が必要。
Eloquent JavaScriptはカバー範囲が広いけど、まだ触れてないJS知識も多い。MDN - JavaScript referenceで穴埋めして、分からないところを分からないときに読む。
-
Regular Expression
- 《正規表現表达式30分钟入门教程》
正規表現もずっと学びたかった(何年も)けど、今回は仕事で必要になって「強制的に高速学習」した。
ブックマークで長年埃を被っていた入門チュートリアル(厳密には本じゃなくて記事)を引っ張り出して、現実の要件と結びつけて学んだら、効果が大きかった。飛べそう。
平衡组/递归匹配は難しそうで今は使わないけど、それ以外の小技は全部掌握して、各种魔法正規表現式救我狗命が書けるようになった。
人生苦短,快学正規表現
- 《正規表現表达式30分钟入门教程》
-
Elixir
- 《Learn Functional Programming with Elixir》
- 《Elixir Documents》
関数型プログラミングは完全に未知の分野だった。でもこの二つの優れた教材のおかげで、入門は想像ほど難しくなかった。
継続して掘っている。
-
Others
- 《はみだしの人類学 ともに生きる方法
主目的は日本語の読解練習。内容も面白い。 - 《つまづきやすい日本語
これも悪くない。半分読んで、後はElixirに行った。 - 《Plain Language Guidelines
英語ライティングを学びたいけど、少し読んでそのまま拾い直してない。
- 《はみだしの人類学 ともに生きる方法
Anime
アニメ(TVアニメ+劇場版アニメ)を合計47本完走した。
-
2024年の新作おすすめ(順不同。ただし自分が見終えた順に並べただけ)
僕の心のヤバイやつ
ラグナクリムゾン
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション
ダンジョン飯
変人のサラダボウル
終末トレインどこへ行く?
負けヒロインが多すぎる!
きみの色
化け猫あんずちゃん
Robot Dreams
葬送のフリーレン -
旧作おすすめ(同じく視聴順)
天国大魔境
四叠半神话大系
千年女優
劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト
秒速5センチメートル
響け!ユーフォニアム 劇場版
雲のむこう、約束の場所
Summer Wars
楽園追放
銀河鉄道999
命运石之门 劇場版 負荷領域のデジャヴ
日本の良いところは旧作のリバイバル上映が多いこと。上の 旧作おすすめ のうち、最初の二つのTV版を除けば、残りの劇場版は全部映画館で観た。
以前の自分なら「なんで何年も前の作品を映画館でお金払って観るの?」と思ったかもしれない。でも今は、片方は少し余裕が出たこと、もう片方は情報爆発であらゆるものが注意を奪い合う時代に、。映画を見る を口実にネットを切って目の前の作品に集中できること。制作者が作った世界に没入できる
まあ上は胡扯。実際はPCで観ると普通に気が散る
小説
今年読んだ小説は多くない。印象に残ったのは三作だけで、ライトノベルが二本、ウェブ小説が一本。
- 信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略
いわゆる「俺TUEEE」一辺倒ではなく、意外と読みやすい。 - 黄昏色的咏使 Vol.1
第一巻しか読んでいないけれど、勢いと空気感がかなり強かった。 - 干掉男主的我被迫把自己卖给女主
性転換百合は百合に入るのか問題については、まだ考え続けている(114514秒くらい)。
実写作品
実写映画・ドラマは合計11本観た。その中で特に良かったのはこの4本。
- LA LA LAND
- 東京ラブストーリー 2020ver
- 青春18×2 君へと続く道
- Civil War
出力
ブログ
2024年に公開したブログは合計19本。そのうち12本が 月記 シリーズだった。
毎月の水増し気味な記事を除けば、実質的な新規記事は7本くらいになる。(品質についてはまあ、自分で読み返せればいいかな、くらい。)
技術記事も書きたい気持ちはある。けれど JavaScript と Elixir の経験がまだ浅くて、新しく覚えた知識を数日後に見返すと「いや、これってただの常識では?」と思ってしまう。その程度のことをわざわざブログに書いていいのか、と毎回ためらう。
でも、別に書いてしまってもいいのかもしれない。
なので、2024年のブログ全体のテーマをひと言でまとめるなら、自分を記録すること だったと思う。
写真
2024年は、写真管理ソフトで星を付けた写真が3000枚以上、シャッター数は1万枚超え。歩留まりはかなり悪い。
ここまで撮れば、さすがに写真の腕も少しは上がった気がする。少なくとも風景写真に関しては。人物はまだ怖い。
最近撮った一枚を置いておく。満月と飛行機。ただし焦点距離が短かったせいで、月も飛行機もやや小さく見える。

今いちばん手に馴染んでいるのは 絞り優先 と スポット測光 の組み合わせ。シャッタースピードを意識して固定したい時だけフルマニュアルに切り替える。
それと、A7C2 はフルサイズとしてはかなり軽いほうなのに、それでも出かける前に「今日は持って行くか……?」と毎回迷う。カメラを持つということは、だいたいバッグまでセットで増えるからだ。
最近は Ricoh GR3 HDF が気になっている
カメラを買ってから、ブログの写真もPCの壁紙もほぼ完全に自給自足になった。ネットで画像を探さなくていいし、著作権を気にしなくていいのも楽だ。
この正月は思いつきで、友だちと出かけた時の写真を印刷して、小さなアルバムを何冊か作って渡した。
スマホで無限に写真をめくれる時代だからこそ、数枚しか入っていない、触れる形のアルバムのほうが逆に特別に思える。
自分としては、こういうほうが面白い贈り物だと思っている😋(
相手もそう思うかは別問題)
プリントはヨドバシやビックカメラのセルフプリンターを使っている。1枚50円で、値段自体は高くない。
ただ、富士 のロゴが付いているわりに印刷品質は「まあ出せる」という程度。
一番気になるのは色が合わないこと。モニターで見た色とのズレが大きいし、プリンター側が勝手に露出を持ち上げるので、画面ではちょうどいい写真でもプリントするとハイライトが飛ぶことがある。
もっと信頼できて、しかも高すぎないプリントサービスがあれば知りたい。
支出
「お金はどこへ消えた?」。家計簿を付けるようになってから、この疑問は解決した。もちろん嘘である。毎月帳簿を見返すたびに、「そんなに使った覚えはないのに、なんでこんな金額になるんだ?」と毎回思う。
それでも記帳には意味がある。月末の集計で目が死んでも、少なくとも金の行き先だけははっきり分かる。食費か、娯楽か、浪費か? いや、だいたい家賃だ。
2023年は日本に来た最初の年で支出の振れ幅が大きく、あまり参考にならない。生活が落ち着いたあとの2024年なら、少し分析する意味がある。
一つには、去年の消費を数字で振り返って、自分の支出パターンを曖昧な印象ではなく把握したいから。
もう一つには、今後の出費を評価するための客観的な基準を、自分用に持っておきたいから。
もちろん金の使い方は人それぞれなので単純比較はできないけれど、日本の生活コストが気になる人には一つの参考にはなるかもしれない。
前提条件は、一人と一匹、東京で会社勤め、金のかかる趣味は特になし、かなりインドア、去年は旅行なし。
2024年の総支出は約300万円。
内訳はこんな感じ。
-
衣服、4%未満
月平均で1万円未満。服へのこだわりはほぼない。MUJI、ユニクロ、あとはBookOffでだいたい足りる。 -
食費、約20%
月平均で5万円ほど。食事、飲み物、たまの間食を含む。
食にも特別なこだわりはない。料理を突き詰める気力もない。出勤日の昼はそのへんで1,000円前後、他の食事は家で適当に済ませることが多い。友だちと外食するのは週に1〜3回くらい。
月5万円は、自分の感覚ではまあ標準的。出前だけで10万円いく友だちもいるし、家族3人で4万円という例もネットでは見かける。
このへんは本当に人それぞれだと思う。 -
住居、約50%
最大の支出。家賃、水道光熱費、インターネット、携帯回線などを含む。
固定費が年間支出の半分を占める。しかも削りづらい。
自分の家賃は友だちの中でも高めだが、理由は単純で、日本の賃貸でペット可物件を探す時点で選択肢が激減し、さらに外国人の賃貸は元から難易度が高いからだ。
その結果、結局は金で解決するしかなく、今の、通勤はそこそこ便利だけど現代社畜向けワンルームの典型みたいなミニ鳩小屋に落ち着いた。
引っ越しはずっと考えている。でも引っ越し代と初期費用が高すぎるし、次が今より悪かったら目も当てられない。なので今のところは我慢している。 -
交通、約4%
日本の交通費は普通に高い。JRの初乗りでも148円、少し遠出すれば往復で1,000円を超えることも珍しくない。
一応、社畜の福利厚生として通勤交通費は会社が出してくれる。定期券があれば、週末の外出でちょっと得することもある。
ただ自分はそもそも週末あまり出歩かないので、このカテゴリの大半は通勤費のはず。精算分を細かく分けるのが面倒なので、帳簿上は全部まとめている。 -
電子機器、約12%
少し高い。いや、普通に高い。主因はSony GM 50mm F1.4を買ったこと。この一本で、このカテゴリの半分以上を占めた。
さっき「金のかかる趣味はない」と書いたのに、撮影機材だけはまったく財布に優しくない。言い訳はいくらでもできる。
早く買えば早く楽しめる、どうせ後から買っても安くならない、撮影機材は資産、使用年数で按分すべき、などなど。 -
娯楽、約5%
映画、展示、イベント、グッズなど。
映画は月に2〜3本くらい。二次元グッズは、置き場所がないので大物は買わない。
オタク産業は儲かるだろうけど、自分からはそこまで搾り取れない -
その他、約5%
猫の出費、頭痛や風邪の通院、定期的な歯科、その他細々した支出をまとめてここに入れている。今年は大病がなくて本当に助かった。
年間300万円、月平均25万円。振り返ってみると、支出水準としてはそこそこ妥当に思える。新しい一年も、このくらいのバランスでいければいい。
考え方の変化
2023年の初めに日本に来てから、もうすぐ2年になる。
1年目:焦り
今振り返ると、1年目の自分はかなり焦っていた。日本語はまともに話せず、日常生活もなかなかしんどい。しかも異業種からITに来たので、プログラミング力もほぼゼロに近かった。
とにかく「どうすれば技術力と日本語を早く上げられるか」で頭がいっぱいで、人に会うたびに「どうやって上達したのか」「新人へのアドバイスはあるか」を聞きたくなっていた。誰の言うことももっともらしく聞こえた。
でも 技術 も 日本語 も、結局は一朝一夕では伸びない。今から見れば、当時の自分は一日中「どうすればいい」と焦っているわりに、実際の行動量はそこまで多くなかった。
2年目:寝そべり 少しずつ自然体に
2年目に入って、ようやく少し力が抜けてきた。早く結果を出さなきゃと気負いすぎず、自分のペースでじわじわ前に進めばいいと思えるようになった。
日本語は、1年目の積み上げが効いてきたのか、特に聞き取りがかなり伸びたと感じる。会話も多少は前進したけれど、相変わらず寄せ集め感のある日本語ではある。
技術面では、JavaScript を落ち着いて学び始めたし、正規表現もある程度は扱えるようになった。さらに Elixir という、いかにも面白そうなものにも出会えた。
今思うと、昔はものすごく強そうに見えた先輩も、今は「まあ、そんなものか」と感じることがあるし、当時は深く納得していた助言も、今となっては必ずしも正解には見えない。
それ以上に、日本のIT業界全体のレベルって、もしかしてそんなに高くないのでは……という疑いまで出てきた。もちろん、自分がたまたまそういう現場にしか触れていないだけかもしれないけれど。
人はなぜ働かなければならないのか?.jpg
2024年の後半、かなり典型的な日本式開発プロジェクトに入った。
「ちゃんとして見せる」ためだけの無駄な作業、Excel前提の開発、どうでもいいところに全力で精密さを求める文化。そういうものをまとめて浴びた結果、仕事の虚無 をかなり具体的に叩き込まれた。
プロジェクトに入って半年ほど、頭の中をぐるぐる回っていた問いがある。
この仕事に意味はあるのか?
人生に意味はあるのか?
自分はどんな人生を生きたいのか?
こういうありふれた問いは、忙しくしているうちは考えずに済む。けれど意味の薄い仕事を延々とやっていると、逆に嫌でも向き合わされる。
まだ綺麗な答えは出ていないけれど、考える過程で少しずつ見えてきたことはある。
- まず、多くの人が追いかけるブランド品や高級車、高級住宅のような
世俗的な成功は、自分にとってそこまで魅力的ではない。
一年の基礎生活費が300万円で足りるなら、仕事に精神を削りすぎる意味は薄い気がする。 - 次に、もし将来ビザの心配がなくなり、さらにお金の心配もなくなったら、自分は時間をどう使いたいのか。
これについては、まだぼんやりした方向しか見えていない。 - そして時間の話。最近は
自分のための時間こそ、かなり意識して守るべきものだと感じるようになった。
些細な得のためにエネルギーを使ったり、つまらない集まりで表面的な知り合いを増やしたりするくらいなら、アニメを見たり、川辺を歩いたり、寝たりしていたほうがいい。そのほうがよほど「自分の時間を生きている」感じがある。
なので、2024年の心境の変化をざっくりまとめると、こんな感じになる。
- 活力のある新人から、出勤が墓参りみたいに感じる社畜へと進化(退化?)した
自分はどんな人生を生きたいのかはまだ考え中自分の時間を安売りしなくなった
結び
後悔が多かったにせよ、満足が多かったにせよ、その両方だったにせよ、2024年はもう終わった。
振り返りはここまで。次は、すでに1か月半過ぎてしまった2025年を少しだけ前向きに見てみたい。
- 理想の生活に少しでも近づけるように、2025年も技術と日本語を積み上げる
- 自分も周りの人も、大病や災難なく健康に過ごせる
世界平和
技術と日本語を伸ばす以外は、自分の努力だけではどうにもならないので、だいたい願望である。
結局のところ、2024年を一言でまとめるなら、専門性を少しずつ上げながら、自分と猫の面倒をちゃんと見る年だった。
というわけで、遅ればせながら、良いお年を。
コメント